工務店マージン10〜30%の正体と、あなたが負う唯一の労力とは?
■ 安くなる理由は一つ。高くなる理由も一つ。
「工務店より解体業者へ直接依頼した方が安いのか?」
その答えは、間違いなく安くなります。
理由は極めて単純です。
- 安くなる理由 → 中間マージンが消えるから。
- 高くなる理由 → 工務店の中間マージン(10〜30%)が必ず上乗せされるから。
ただし、費用だけで判断すると別の落とし穴を踏みます。
契約・追加費用・工期・近隣対応まで含めた全体像は、一度ここで整理してください。
本記事では、この“中間マージン”が本当に支払う価値のある「安心料」なのかを、
保証と実務の観点から徹底的に検証します。
読者が損せず最適な判断を下すための基準を、プロの視点で解説します。
1:工務店経由の「マージン構造」と「保証」の真実
1-1. 中間マージンは構造上必ず発生する
一般の解体工事の流れは、
施主 → 工務店 → 解体業者
という三層構造です。
この“工務店”の部分に管理費と利益が加算され、費用として上乗せされます。
施主が直接、解体業者に依頼すれば、この上乗せは100%不要。
これは業界構造として避けられない事実です。
1-2. 解体工事に「保証」は存在しない
新築工事には、もし引き渡し後に隠れた欠陥が見つかったとしても、施主に追加の負担がかからないように業者が修理や対応を行う「瑕疵保証(かしほしょう)」という仕組みがあります。
しかし、
解体工事にはそもそも保証という概念が存在しません。
直接依頼であろうと、工務店経由であろうと、保証の有無は変わりません。
- 事故
- 破損
- 近隣トラブル
これらはすべて、解体業者が加入している賠償責任保険でカバーされます。
「工務店の名前=安心」という構図は、論理的根拠がないのです。
では、保証が存在しない解体工事で何を基準に業者を選べばいいのか。
その答えは「質問力」です。
2:「安心神話」は崩壊する ― 工務店経由のデメリット
2-1. 現場判断と安全管理は工務店にはできない
実務の現場で動くのは、
下請けの解体業者の現場監督
です。
安全管理、判断、トラブル対応はすべてこの監督が行います。
工務店の担当者は解体の専門家ではなく、現場に立つこともほぼありません。
つまり“安心”に見えて実態は、判断できない人が中間に入っているだけなのです。
2-2. トラブル対応が遅れる「伝言ゲーム」構造
工務店経由の最大の弱点はこれです。
施主 → 工務店 → 解体業者
という伝言ゲームが必ず発生し、対応が1段階以上遅れます。
「安心を提供する存在」が、実務では“遅延の原因”になってしまうという矛盾が起きやすいです。
3:直接依頼のデメリットは“労力”ではなく、ほぼ幻想
3-1. 唯一のデメリット「業者選び」は驚くほど軽い
直接依頼の唯一のハードルは、
施主が業者を選ぶ必要があること。
しかし、実際に必要な労力は、
- 1〜2回の電話
- 3社の相見積もり
これだけです。
この3社比較を失敗なく進めるための具体的な質問テンプレートは、こちらでまとめています。
工務店に任せても情報の受け渡しは結局発生します。
つまり手間はほぼ同じレベル。
数十万円〜100万円の費用差を前にすれば、デメリットとは呼べない程度の労力です。
※実際にやることは、
「解体業者に直接見積もりを取る」それだけです。
3-2. 結論:直接依頼が1番いい!
唯一のデメリット=業者選び。
ここさえクリアすれば、
中間マージンゼロの直接依頼が、最安かつ最も合理的な選択肢
になります。
次のステップは、
優良業者を見極めるための「質問力」
これがあなたの費用とリスクをさらに最適化します。
■ まとめ:安さ=リスクではない。知識こそ最大の武器
- 工務店経由は10〜30%の中間マージンが必ず上乗せされる
- 解体に「保証」は存在せず、工務店を挟んでも変わらない
- トラブル対応は伝言ゲームで遅れる
- デメリットと言われる“業者探し”の負担は、実際はごく小さい
中間マージンを払うより、“知識で主導権を握る”ほうが圧倒的に合理的。
直接依頼こそが、費用とリスクを最適化する唯一の選択肢です。
工務店か、直接依頼か。
この判断を「感覚」でやる人ほど損をします。
解体工事で起きるトラブルを体系的に把握したい方は、以下の完全ガイドから全体像を確認してください。
▶ 次は、【解体業者の選び方】記事で質問リストを手に入れ、業者選びを完了させてください。
本記事は、解体現場に25年以上携わってきた筆者の経験に基づき、
一般的な判断材料としてまとめています。
この記事を書いた人
秋ちゃん
解体業に25年以上従事。
1級建設機械施工技士/建築物石綿含有建材調査士。
木造・RC・鉄骨解体、アスベスト除去(レベル1〜3)など、
現場責任者として多数の解体工事に携わる。
よくある質問
Q1. 工務店マージン10〜30%って、本当にそんなに取られてるんですか?
A. 取られてます。
表に出ないだけで、管理費+利益として確実に乗っています。
見積書に「マージン」と書かれないだけで、消えてるわけじゃありません。
Q2. 工務店を通さないと、何かあった時に揉めませんか?
A. 揉めません。
解体工事の責任主体は実際に工事する解体業者です。
工務店を挟んでも、事故・破損・近隣対応は結局解体業者+保険対応になります。
Q3. 「工務店が入ると安心」と言われたんですが…?
A. その安心、気分的なものです。
解体に保証は存在しない以上、
工務店が入っても法的・実務的な安心は増えません。
Q4. 工務店は現場を管理してくれないんですか?
A. ほぼ管理しません。
現場で判断しているのは解体業者の現場責任者です。
工務店担当は進捗を聞くだけ、というケースが大半です。
Q5. 直接依頼だと、クレーム対応が不安です。
A. 逆です。
直接依頼の方が話が早い。
工務店経由は
施主 → 工務店 → 解体業者
という伝言ゲームになるので、対応は遅くなりがちです。
Q6. 解体業者を自分で探すのって大変じゃないですか?
A. 正直、思ってるほどじゃないです。
・電話1〜2回
・相見積もり3社
これだけ。
工務店に任せても、結局は説明・確認のやり取りは発生します。
Q7. 工務店経由の方がトラブル時に守ってくれる気がします
A. 守りません。
責任を負う権限がないからです。
最終的に出てくるのは
「解体業者に確認しますね」
この一言だけ。
Q8. 工務店経由を選んだ方がいいケースはありますか?
A. あります。
・業者選びを一切したくない
・多少高くても気にしない
・費用より精神的な丸投げを優先
このタイプなら工務店経由でもOKです。
Q9. 結局、施主がやるべきことは何ですか?
A. これだけ。
「解体業者を選ぶ」という最初の一手を、自分でやること。
それだけで
・中間マージン
・伝言ロス
・無駄な費用
全部カットできます。
Q10. この記事を読んだあと、次にやるべき行動は?
A. シンプル。
・解体業者に直接連絡
・相見積もり
・質問リストをぶつける





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