庭石の処分費は“重量と作業費”で決まります
庭石の処分費が高い理由はシンプルで、石自体の処分費より「掘り出し・運搬の作業費」が圧倒的に高いからです。
地表に少し出ているだけの石でも、半分以上が土に埋まっているケースが多く、掘り出し費用が跳ね上がります。
庭石の処分は、
解体・外構工事の中でも「費用が跳ねやすく」「責任トラブルになりやすい」代表例です。
この手のトラブルは偶然ではなく、事前に構造を知らないことが原因で起きます。
工事全体のリスク設計は、
👉【完全ガイド】解体工事トラブル回避の全設計図で体系的に整理しています。
※この記事を読むことで、
- 庭石の処分費が高額になる仕組み
- 運搬費をゼロにする最安ルート
- 石の種類で変わる正しい処理手順
をまとめて理解できます。
1:庭石が高額な理由
1-1. 費用構造の核:「作業費 > 処分費」
庭石の処分費用は、基本的に重量(t)単価で計算されます。
直径80cmの石になると、普通自動車ほどの重さに達することもあり、家庭用の園芸石とはまったく別物です。
このため、作業には以下のような機材が必要になります。
- 吊り上げ用の重機
- ユニック車(クレーン付きトラック)などの運搬機材
結果として、総額の大部分を占めるのは重機代+作業人件費(作業費)になります。
とくに完全に地中に埋まっている巨石は、石の大きさや形が掘るまで分からないため、作業時間が伸びやすく追加費用が発生しやすい代表例です。
さらに、現場によっては次のような追加作業が必要になります。
- 重機やユニック車で吊り上げられないほど重い・大きい場合
→ 油圧ブレーカーで破砕し、小さくしてから搬出する。 - 庭が狭く大型重機を入れられない場合
→ 小型重機での細かい作業や破砕作業が増え、作業時間が長くなる。
こうした条件が重なると、費用の大部分が“作業にかかる手間”として上乗せされます。
2:処分ルートの分岐点|「自然石」と「加工石」の決定的な違い
庭石を処分するうえで最も重要なのが、
その石が「自然石」なのか「加工石」なのか」という分類です。
2-1. 「自然石」は自治体で扱えないことが多い理由
| 石の種類 | 判別基準(形状) | 処分区分 | 費用やルートへの影響 |
|---|---|---|---|
| 自然石(庭石・玉石) | 不規則な形、丸み、風化の跡 | 産廃ではない特殊品目 | 自治体で扱えず、処理先が限定される |
| 加工石(敷石・飛び石) | 切断面が直線、モルタル付着あり | 産業廃棄物(がれき類) | マニフェストが必要、処理ルートが明確 |
● 自然石(しぜんせき)とは?
山や川から採れる“ありのままの石”です。
庭石・景石・玉石みたいに、形が自然のままで、加工が入っていません。
外構や造園で使う石の多くはこれです。
● 加工石(かこうせき)とは?
人が加工した石材のことです。
切断・研磨・成形などを行ったもので、
敷石、飛び石、ブロック、石材プレートなどがこれに該当します。
※ポイントとしては、
- 自然石 → 産業廃棄物ではない(自然物扱い)
- 加工石 → 産業廃棄物(がれき類)として扱われる
ここが処分ルートの違いになります。
2-2. 施主が自分でできる判別基準と注意点
- 切断面が直線的
- モルタル・セメントが付着
→ これらがあれば「加工石(産廃扱い)」確定
自然石と勘違いして自治体へ持ち込むと、
「受け入れ不可 → 持ち帰り → 再検索」
という時間ロスが確実に発生します。
3:【最速判定】4つの処分方法と最適ルート
3-1. 庭石の主な処分方法(比較表)
| 方法 | 運搬費 | 手間 | 安全性 | 結論(向いてる人) |
|---|---|---|---|---|
| ① 譲渡・売却 | ±0円 | 中 | 高 | 価値があるならまずここ |
| ② 自分で持ち込む | 運搬費のみ | 高 | 中 | 車があるならほぼ最安 |
| ③ 業者に依頼 | 高 | 低 | 高 | 巨石・埋設石はこれ一択 |
| ④ 自治体粗大ごみ | 数百円 | 低 | 高 | 人力で運べる小石だけ |
比較後の行動
- 価値あり → ①売却
- 車に積める → ②持ち込み
- 埋まってる → ③業者依頼
- 小石 → ④自治体
もうこれで迷う余地なし。
3-2. 処分ルートの具体的手順(②自己持ち込みルート)
- 石の種類を確認
自然石か加工石かを判別する。 - 処理場を検索
自然石 → 土砂受け入れ可の処分場
加工石 → 産業廃棄物の中間処理場 - 電話確認・予約
受け入れ不可が多いため、事前確認は必須。 - 運搬
車に積んで持ち込む(運搬費ゼロ・手間はあり)
4:最終判断チェックリスト+費用相場
4-1. 現実的な判断チェックリスト
順番も改善した最適フロー。
- 重機が必要か?
YES → ③業者依頼 - 価値がある石か?
YES → ①譲渡・売却 - 自分で運べるか?
YES → ②持ち込み(覚悟も必要)
※巨石・埋設石に該当する場合、現地を見ずに金額を決めるのは危険です。
4-2. 庭石処分の費用相場
| 作業内容 | 費用目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 掘削・吊り作業 | 3万〜6万円/個(80cmクラス) | 総額の8割、重機と人件費が主体 |
| 運搬・処分費 | 1万〜2万円/t | 小さくても重いため高額になりやすい |
5:不法投棄リスクと受領証の重要性
庭石でも不法投棄は普通に摘発されます。
業者に依頼するときは、
- 加工石 → マニフェスト
- 自然石 → 受領証
これらを必ず保管してください。
※処分ルートが不明確なまま進めるなら、業者に責任ごと任せた方が安全です。
まとめ
庭石の費用は石の値段ではなく掘り出す手間で決まります。
持ち運びできるかどうか、それだけで費用は 3倍以上 変わります。
あなたの状況別の最適ルートはこれだけ:
- 価値優先:① 譲渡・売却
- 費用最優先:② 自己持ち込み
- 手間削減(巨石・埋設石):③ 業者依頼
最後に覚えておくべき一言はこれだけ。
庭石は“石代”ではなく“掘り出し代”が高い。
本記事は、解体現場に25年以上携わってきた筆者の経験に基づき、
一般的な判断材料としてまとめています。
この記事を書いた人
秋ちゃん
解体業に25年以上従事。
1級建設機械施工技士/建築物石綿含有建材調査士。
木造・RC・鉄骨解体、アスベスト除去(レベル1〜3)など、
現場責任者として多数の解体工事に携わる。
よくある質問(FAQ)
Q1. 庭石は「ただの石」なのに、どうしてこんなに高いんですか?
A. 石そのものの処分費ではなく、掘り出し・吊り上げ・運搬の作業費が高いからです。
特に半分以上が埋まっている石は、見た目以上に手間と重機が必要になります。
Q2. 自然石と加工石、見分けがつかない場合はどうすればいい?
A. 切断面が直線かどうか、モルタルが付いているかを見てください。
それでも不安なら、処理場や業者に写真を送って事前確認するのが確実です。
Q3. 自治体の粗大ごみで庭石は出せますか?
A. 基本的に無理です。
人力で持てる小石レベルなら例外もありますが、庭石サイズはほぼ受け入れ不可と思ってください。
Q4. 自分で処分場に持ち込むのは本当に安い?
A. 運べるなら最安です。
ただし、
・車両の積載オーバー
・荷下ろしの危険
・受け入れ拒否
この3点のリスクは覚悟してください。
Q5. 売れる庭石ってどんな石ですか?
A.
・大きく形が良い
・割れや欠けがない
・庭石・景石として需要がある
この条件がそろえば、処分費ゼロどころかプラスになることもあります。
判断は造園業者や石材屋に写真相談が早いです。
Q6. 業者に頼む場合、追加費用が出やすいポイントは?
A.
・掘ってみたら想定以上に大きかった
・重機が入らない
・破砕作業が必要になった
このあたりです。
現地調査なしの一式見積もりは危険だと思ってください。
Q7. 不法投棄って本当にバレるんですか?
A. バレます。普通に。
庭石でも摘発事例はあります。
業者依頼時は、
・加工石 → マニフェスト
・自然石 → 受領証
必ず受け取って保管してください。





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