はじめまして。解体業に携わって25年になります
気づけばもう四半世紀、解体業の現場に立っています。
もともと「重機を操るのが楽しそう」という、シンプルな興味からスタートしたのですが、その小さなきっかけが、今の自分の人生を大きく形作ってくれました。
若い頃、仕事を探していたタイミングで、たまたま入社したのが解体業者でした。正直に言うと、当時は「解体」という仕事に特別な思いがあったわけではなく、とにかく重機に乗りたい、その一心でした。
ですが、現場に出て汗を流し続ける中で、建物を壊すという仕事の奥深さ、難しさ、そして面白さにどんどん惹かれていきました。
重機オペレーターから現場責任者へ
「壊す」だけじゃない。安全・段取り・判断力の世界
重機の楽しさに魅了されながらも、解体工事そのものへの興味もどんどん深まっていき、気づけば10年間、重機の解体オペレーター兼現場責任者として経験を積むことになりました。
解体の仕事は、ただ建物を壊せばいいわけではありません。
安全管理、作業手順の組み立て、搬出・分別・近隣対応、現場ごとのクセの見抜き、チームの動きの調整など、頭も心も使う仕事です。
特に現場責任者になってからは、
- 「どうすれば事故なく完了できるか」
- 「どうすれば現場の仲間みんなが気持ちよく働けるか」
- 「どうすれば次の仕事につながる現場を作れるか」
そんなことを毎日考え続けていました。
自分の段取り一つ、指示一つで現場の雰囲気もスピードも安全度も変わってしまう。
その緊張感と責任感が、当時の自分を成長させてくれたと思っています。
独立。最初は一人親方、そして法人化へ
10年間現場で培った経験をもとに「独立して勝負しよう」と決意したのが15年前。
まだまだ勉強中ではありましたが、思い切って一人親方としてスタートしました。
独立当初は、仕事がなくて不安になる日もありました。
現場に出ながら営業の電話をかけ、見積りのつくり方も現場での振る舞い方も、とにかく必死で学びながらの毎日でした。
それでも少しずつお客様に認めてもらえるようになり、信頼して声をかけてくださる方が増え、仲間にも恵まれ、やがて法人化するところまで進むことができました。
大きく儲けている会社ではないですが、
「うちに頼んで良かった」と言ってもらえる仕事を目指して、
細々と、でも誠実に、今日まで続けてこられています。
現場経験を発信していこうと思った理由
今は仕事の傍ら解体工事についての情報発信を始めています。
理由はシンプルで、
“同じ業界で頑張っている人の役に立てたら嬉しい”
“自分の経験を誰かに届けたい”
この気持ちです。
解体現場は、実際に経験しないとわからないことがとても多い世界です。
・トラブルの対処
・見積りの工夫
・施主さんとのやり取り
・近隣クレームの防ぎ方
・現場の進め方
・安全管理
こういったリアルな知識は、現場で体当たりで学んできたからこそ伝えられることがあると感じました。
僕自身まだまだ勉強中ですが、
「知ってたら助かったのに」ということを一つでも減らせたらいいなと思っています。
解体業界の未来と、これからの仲間たちへ
解体業界は、不況でも需要が落ちにくい業界だと考えています。
これから老朽化する建物は増え続け、建て替え・再開発も進み、解体工事の役割はより重要になっていきます。
だからこそ、誇りを持って働ける人がもっと増えてほしいし、
「解体ってカッコいい仕事だよ」と胸を張って言える業界でありたいと思っています。
時代が厳しくても、不況でも、
体を張って現場を支えている人たちがいるから、社会が回っている。
僕はそう思っています。
ー最後にー
ここまで読んでいただきありがとうございます。
これからも、経験や学びをできる限りわかりやすく発信していきます。
困ったこと、聞きたいこと、相談したいことがあれば遠慮なく頼ってください。
同じ業界で頑張る仲間として、一緒に成長していけたらうれしいです。
不況に負けず、現場で働く仲間みんなで頑張っていきましょう。
少しでも誰かの力になれたら嬉しいです。
