一般廃棄物と産業廃棄物の違いを解説

解体工事の基礎知識
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解体の見積もりを見たとき、

「え、残置物だけやたら高くない?」

と感じた経験はありませんか?

実はこれは業者の“気分”でも“ぼったくり”でもなく、法律上の仕組みがそうなっているのです。

残置物の費用が高く見える理由は、
解体工事全体の「責任区分」と「法律構造」を知らないと理解できません。

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この記事では、なぜ残置物処理が高くなるのか を、一般廃棄物と産業廃棄物の違い から整理して、誰でも理解できるように解説します。


■ 一般廃棄物と産業廃棄物は「分類の出発点」が違う

まず、残置物のコストを理解するには、廃棄物の根本的な分類ルール を知る必要があります。

◆ 【発生源】

  • 一般廃棄物
    家庭の生活から出るもの
  • 産業廃棄物
    事業活動から発生(20種類に法定分類)

【分別の仕方】

  • 一般廃棄物
    家庭ごみ・粗大ごみ・リサイクル品目など自治体ルール
  • 産業廃棄物
    20分類に応じて保管・運搬・処分方法が変わる

【処理できる業者】

  • 一般廃棄物
    自治体の許可業者のみ
  • 産業廃棄物
    許可を持った産廃業者が処理

【搬入先】

  • 一般廃棄物
    自治体の焼却施設・持込施設
  • 産業廃棄物
    中間処理場・最終処分場

これが残置物コストに直結します。


■ なぜ「残置物」が高くなるのか

理由はシンプルで、
解体業者は一般廃棄物を自社では処理できないから です。

1・解体業者は一般廃棄物を処理できない(外注が必須)

残置物=家庭ごみ扱いなので、解体業者は法律上、自社で収集・処分できません。

そのため必ず

  • 一般廃棄物収集運搬業者
  • 粗大ごみ対応業者
  • リユース業者

などへ外注します。

この時点で
外注費+運搬費+分別手間が全て上乗せ されます。

2・産廃よりも“手間が読めない”

解体で出る産業廃棄物は種類が決まっていますが、残置物は中を開けるまで分かりません。

  • 可燃・不燃の混在
  • 大量の衣類や雑紙
  • 家電が混じっている
  • 危険物がある可能性
  • リサイクル家電の有無

この不確定性がコストを押し上げます。

3・想定外の作業が発生しやすい

典型例は以下です。

  • 分別に人数が必要
  • 外注回数が増える
  • 仕分けスペース確保が必要
  • 解体作業が止まる(工程遅延)

実際、現場では
「残置物が多すぎて3日間解体作業がすすまない」
なんて普通にあります。


■ 施主ができる“無駄な出費を減らすコツ”

ここからは、施主側が本当にやるべきことだけをまとめます。

1・確認しておくべきこと

  • 見積書に「残置物処理」が独立項目で入っているか
  • 数量の根拠(〇㎥ / 〇t / 〇袋)を提示しているか
  • 自治体の粗大ごみで処理できるものが混ざっていないか
  • リサイクル家電料金が正しく記載されているか

これをチェックするだけで、
“よくある水増し”は避けられます。

2・自分でできる節約行動

施主側ができるのは「軽い分別」と「事前の持ち出し」です。

  • 軽く仕分けできる残置物は事前に出す
  • 粗大ごみは自治体の回収に依頼する
  • リサイクル家電(テレビ・冷蔵庫など)は事前に処分
  • 不要家具はリユース店・回収店に売却・引取を依頼

これだけで
数万円〜十数万円の差 が出ることもあります。


■ まとめ|残置物処理は“仕組み”を知れば無駄に払わずに済む

残置物が高くなるのは、

  • 法律で一般廃棄物は外注せざるを得ない
  • 中身が読めず手間もリスクも大きい
  • 工程が止まる可能性がある

という明確な仕組みがあるからです。

逆に言えば、
この構造を理解しているだけで、見積もりの違和感にすぐ気づけます。

ただし、残置物だけ理解しても、
解体工事全体の判断を誤ると別の場所で損をします。

追加費用・契約・近隣トラブルまで含めた全体設計はこちらで整理しています。
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適正見積もりかどうか判断する基準が手に入ります。


本記事は、解体現場に25年以上携わってきた筆者の経験に基づき、
一般的な判断材料としてまとめています。

 この記事を書いた人

秋ちゃん
解体業に25年以上従事。
1級建設機械施工技士/建築物石綿含有建材調査士。
木造・RC・鉄骨解体、アスベスト除去(レベル1〜3)など、
現場責任者として多数の解体工事に携わる。

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よくある質問

Q1. 残置物って、全部「産業廃棄物」じゃないんですか?
A. ちがう。そこ勘違いしてる人が一番多い。

残置物は発生源が家庭だから「一般廃棄物」。
解体工事で出る木くずやコンクリは産廃だけど、
家具・衣類・生活ゴミは最後まで一般廃棄物扱い。
ここ混同すると、見積もりの違和感に一生気づけない。


Q2. 解体業者がそのまま残置物を処分したらダメなんですか?
A. ダメ。普通に違法。

一般廃棄物は自治体許可業者しか扱えない。
だから解体業者は必ず外注する。
その外注費+手間+リスクが、そのまま請求額になる。


Q3. 残置物処理が「一式」になってる見積もりは危険?
A. 正直、黄色信号。

数量根拠(㎥・袋・台数)が書いてない「一式」は、
・増えても減っても説明不能
・後出し請求しやすい
って構造。
独立項目+数量説明がないなら、理由を聞くべき。


Q4. 家具を全部処分してから解体に出したほうが安い?
A. 場合による。全部はやらなくていい。

・大型木製家具 → 解体業者でOK(ほぼ金額変わらない)
・衣類・紙・雑貨 → 自分で処分したほうが安い
全部やろうとすると、時間コスパが死ぬ。


Q5. 家電が混ざってると、何がまずい?
A. 一気に金額が跳ねる。

テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンは
家電リサイクル法対象で別料金。
混在したままだと
「後で見つかったので追加です」
が起きやすい。事前処分が一番安全。


Q6. 残置物が多いと、工期にも影響しますか?
A. する。かなり。

分別が終わらないと解体が始められない。
結果、
作業停止 → 人件費増 → 間接的な追加費用
になる。
残置物は「処分費」だけじゃなく工程リスク。


Q7. 見積もりの残置物費用が高い=ボッタクリ?
A. 即ボッタクリ認定は早い。

見るべきは
・外注先の有無
・数量の妥当性
・自治体処理できる物が混ざってないか
理由が説明できるなら、高くても筋は通ってる。


Q8. 施主が最低限やるべきことは?
A. この3つだけ。

  1. 残置物処理が独立項目か確認
  2. 数量・内訳を説明させる
  3. 家電と細かい生活ゴミだけ先に出す

これだけで、
「なんでこんなに高いの?」って無駄な不安は消える。

※ここまで理解した上で、自分の条件だといくらになるのかだけ確認しておくと安心です。


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