空き家の解体を検討していると、
「老朽危険家屋解体補助金」
という言葉を見かけることがあります。
「解体費用を補助してもらえるなら助かる」
と思う方は多いですが、
実際には、
- どんな家が対象なのか
- 誰でも使えるのか
- 申請すれば必ずもらえるのか
分かりにくい部分も少なくありません。
この記事では、
老朽危険家屋解体補助金の仕組みや注意点
について、
分かりやすく解説します。
結論
老朽危険家屋解体補助金とは、
倒壊などの危険がある空き家の解体費用を、
自治体が一部補助する制度です。
ただし、
- 誰でも使えるわけではない
- 自治体ごとに条件が違う
- 申請前に工事すると対象外になる
という特徴があります。
また、
補助金が出るから解体するのではなく、
補助金がなくても、
解体すべき状況なのかを先に考えることが大切です。
老朽危険家屋解体補助金とは?
危険な空き家を減らすための制度
自治体は、
- 倒壊事故
- 近隣への被害
- 防災上の危険
- 景観の悪化
などを防ぐために、
危険な空き家の解体を進めています。
そのため、
一定の条件を満たした空き家については、
解体費用の一部を補助する制度を設けています。
解体費用が全額戻る制度ではない
ここはよく誤解されます。
補助金は、
解体費用の一部を補助する制度
です。
例えば、
- 工事費の1/3
- 上限50万円
- 上限100万円
など、
自治体ごとに内容は異なります。
解体費が150万円だから、
150万円全部戻るということはありません。
どんな家が対象になる?
老朽化して危険と判断される建物
一般的には、
- 屋根の崩落
- 外壁の破損
- 建物の傾き
- 雨漏りによる腐食
- 長期間放置
などが対象になりやすい傾向があります。
「ボロい家=対象」ではない
ここは非常に重要です。
実は自治体の調査は、
見た目が古いかどうかではなく、
構造の腐朽や傾きなどを、
点数化して判定するケースがほとんどです。
所有者が、
「こんな家、誰が見ても危険だ」
と思っていても、
調査結果では、
「あと1点足りず対象外」
ということは普通にあります。
逆に、
見た目はそこまで傷んでいなくても、
構造部分の劣化が進んでいて、
対象になることもあります。
そのため、
補助金がもらえる前提で計画を進めるのは危険です。
誰でも補助金を受けられるの?
所有者や相続人が対象
多くの自治体では、
- 建物所有者
- 相続人
などが申請対象です。
税金の滞納があると対象外になることも
自治体によっては、
- 固定資産税
- 住民税
などの滞納があると、
申請できない場合があります。
一番多い失敗|先に工事を始めてしまう
補助金は申請してから工事
基本的な流れは、
申請
↓
現地調査
↓
審査
↓
交付決定
↓
工事開始
先に壊すと補助対象外
「急いでいたので解体しました」
は通用しません。
工事開始後の申請は、
ほとんどの場合で対象外になります。
補助金を待って損をするケースもある
審査には時間がかかる
自治体の現地調査や審査には、
数週間から1か月以上かかることも珍しくありません。
固定資産税のタイミングに注意
ここで見落とされがちなのが、
1月1日の固定資産税の判定日です。
例えば、
秋頃から補助金申請を始め、
審査待ち
↓
交付決定待ち
↓
工事待ち
と進んでいるうちに、
解体完了が、
年明けになってしまうケースがあります。
補助金を数十万円受け取れても、
- 固定資産税
- 管理費の負担
を余計に抱え、
結果的に得をしていないこともあります。
大切なのは、
補助金で得する金額と、
時間経過で損する金額を比較することです。
よくある勘違い・注意点
◆ 空き家なら全部対象
違います。
危険度の判定が必要です。
◆ 全国どこでも同じ制度
違います。
補助金額も条件も、
自治体ごとに異なります。
◆ 申請すれば必ずもらえる
違います。
予算枠があります。
◆ 年度途中で受付終了もある
自治体によっては、
予算上限に達した時点で、
受付終了になります。
補助金を理由に見積もりが高くなることも
これはあまり表に出ない話ですが、
補助金があることを利用する業者もいます。
例えば、施主が、
「補助金が出るんです」
と言った途端、
見積もりが不自然に高くなるケースです。
補助金分を上乗せして、
実質的に業者の利益にしてしまうわけです。
もちろん、
大半の業者はそのようなことはしません。
ただ、
そういう業者が、
ゼロではないのも事実です。
そのため、
まずは補助金の話を抜きにして、
純粋な工事費の相場を、
複数社で比較することをおすすめします。
その後で、
補助金申請の相談をした方が安全です。
所有者がやるべきポイント
◆ まず市役所へ相談する
補助金の有無や、
条件を確認しましょう。
◆ 解体前に相談する
工事契約前が理想です。
◆ 補助金ありきで考えない
補助金はあくまで補助です。
補助金が出なくても、
- 空き家管理費
- 固定資産税
- 近隣トラブルリスク
の方が、
高くつくこともあります。
実務アドバイス
市役所へ相談する時は、
- 固定資産税納税通知書
- 建物の写真
- 登記事項証明書
があると話がスムーズです。
特に建物の写真は、
自治体が危険度を判断する際の参考になります。
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まとめ
老朽危険家屋解体補助金とは、
危険な空き家の解体費用を、
自治体が一部補助する制度です。
ただし、
- 誰でも使えるわけではない
- 危険度の判定が必要
- 申請前の工事は対象外
- 補助金を待ちすぎると逆に損をすることもある
という点には注意が必要です。
まずは自治体へ相談し、
- 対象になるのか
- いつまでに申請が必要なのか
を確認することから始めてみてください。
補助金は大切ですが、
それ以上に大切なのは、
空き家の問題を先送りしないことです。
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